10月5日松下幸之助一日一話(松下幸之助.COM) 経営の若さとは 一般的に人間は年齢を加えるとともに若さが失われていきます。けれども、そういう中でも、なお若さを失わないという人もいます。それはどういうことかというと、心の若さです。 企業においても、大切なのはそういう精神的若さでしょう。言いかえれば、経営の上に若さがあるかどうかということです。そして、経営の若さとは、すなわちその企業を構成する人々の精神的若さ、とりわけ経営者におけるそれではないかと思うのです。 経営者自身の心に躍動する若々しさがあれば、それは全従業員にも伝わり、経営のあらゆる面に若さが生まれて、何十年という伝統ある企業でも若さにあふれた活動ができるようになると思います。 2013年10月4日筆洗(東京新聞TOKYOWeb) 筆洗 ▼今こそ地球防衛を考えよう。と言えば、SF映画の見過ぎだと笑われるだろうか ▼さすがに地球防衛軍は実在しないが、「日本スペースガード協会」ならある。スペースガードを訳せば、宇宙防衛、地球防衛。「それだと宇宙人と闘うようなので、英語のままにしました」と、宇宙航空研究開発機構の吉川真准教授は、笑う ▼協会の使命は「小惑星など地球に接近する天体との衝突から、いかに地球を守るか」だ。二月にロシア・チェリャビンスク州を襲った直径十七メートルの隕石(いんせき)は衝撃的だった。割れたガラスなどで千五百人余が負傷した。それでも専門家は「幸運が重なった」と言う ▼もろい石質で大気圏への突入角度も浅かったから、上空二十キロで爆発し砕けた。あれが大地を直撃していたら、広島型原爆の二十五倍の力が放たれ、最悪の場合、数十キロもの範囲が壊滅的な被害を受けたそうだ ▼ここ二十年ほどスペースガードの国際協力が進み、地球に接近する天体が一万個も確認されたが、直径百五十メートル以下のものは一割ほどしか見つかっていない。危機は、知らぬ間に近づいているかもしれない ▼危険な天体の発見は、比較的低予算で、確実に成果が上がるそうだ。ロシアの出来事を受けて国際的に観測強化が図られ、欧米では政府も後押ししているという。日本も、国防費ならぬ地球防衛予算を増やしてはどうだろう。 2013年10月5日天声人語(OCN*朝日新聞デジタル) 天声人語 ▼弱い立場にある労働者の権利を脅かすのか、能力の高いエリートに自由を与えるのか。必要のなくなった従業員を解雇しやすくするのか、よりよい職場を求めるやり手社員が転職しやすくするのか。考える角度によって正反対にも見える議論である ▼安倍政権の成長戦略のひとつとして、雇用に関するルールを特定の地域に限って緩めようという話が進んでいる。たとえばいま企業は簡単には社員をクビにできない。裁判になれば、その解雇が正当かどうか、様々な側面から検討される ▼この面倒をなくすのだという。どんなときに解雇できるかについて明確な契約を会社と働き手があらかじめ交わす。労使でもめて裁判になっても契約が盾になる。会社に都合の良さそうな仕組みだ。一定以上の年収の社員は「残業代ゼロ」でも可とするという案も蒸し返された ▼この「特区」構想には当然ながら反対論が多い。政府内でも田村厚労相は「労働者の保護」という点から疑問を投げかける。憲法による基本的人権の保障が「特区の中では薄らぐ」と。連合も、不当な解雇が横行するとして断固反対だ ▼特区の作業グループはきのう、新ルールの対象になるのは弁護士や公認会計士、あるいは博士号の持ち主などに限ると言い出した。要は外資やベンチャーでばりばりと働く高給取りの話なのだ、と。残業代ゼロの方は引っ込めてしまった ▼批判や抵抗に気を使ったのだろうか。とはいえ強者のルールがいつか弱者に及ばないとも限らない。 PR |
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